【東北の銘石ツアー第2弾】東北を代表する純国産の2大青みかげ石を最新リポート!

杉並区荻窪の石材問屋・大徳石材工業の大代(おおしろ)賢太郎です。

今週は前回の伊達冠石から引き続き、東北の銘石ツアー第2弾として「伊達青糠目石」と「磐梯みかげ」の最新丁場リポートをお送りしたいと思います。

さてリポートの前にいきなりのクイズですが、伊達冠石、伊達青糠目石、磐梯みかげ、吾妻みかげには共通する地域があります。それはいったいどこでしょうか?
ヒントは下の地図で、真ん中の黄色は伊達冠石、右下の赤色は伊達青糠目石、紫色は磐梯みかげ、緑色は吾妻みかげの各丁場の場所を表しています。


答えは「宮城県伊具郡丸森町」で地図を見ると一見離れているように見えますが、実はすべて同じ町内で採掘されています。石材店の皆さまには簡単すぎましたかね…。
しかし丸森町といえば東北でも有数の石材産地で、古くは大正末期頃から多くの石材が採掘されてきたそうです。ただ長期に継続して墓石材を採掘するのは非常に難しく、石が出たと思ったらしばらくして採掘停止になるという歴史を繰り返し、現在では前述の4石種しか採掘されなくなりました。

それでは、石匠松もと様が採掘されている伊達青糠目石から紹介したいと思います。
丁場は約84,000平米(東京ドーム約2個分)という広大な敷地で通常は3名で採掘しているそうですが、2月の地震の影響で今は墓所の復旧に人を割いていることから、この日は1人で作業をされていました。ただし採掘は計画的におこなっているので、原石の在庫状況はまったく心配ないとのこと。ちなみに現在の取り口は左奥の油圧ショベルが2台停まっている場所だそうです。


取り口に近づいてみました。この赤丸の部分から伊達青糠目石の特徴でもある「深い青味」そして「斑が現れる」特級材が今、最も採れるそうで、不要な土砂をどけて地面を均し安全に採掘できるよう環境を整えていました。


こちらは原石ですが、この状態でも青味がよくわかると思います。磨くとそれがより強調され、しっかりと斑も浮き立ちますので高級感が際立ちます。

 

次いで八巻石材工業様が採掘をしている磐梯みかげの丁場へ伺いました。
といっても山を挟んだすぐ隣なので時間にして5分ほどで到着しました。


こちらは正面に大きな岩盤が見えていたので取り口は直ぐにわかりましたが、この時点で無数のキズが入っているのが確認できます。


これを岩盤から引き剥がすために黒色火薬で割ったり、地面をもう少し平らに整えてワイヤーソーを使用してダンプで運搬できる大きさに切断するのですが、製品になるのは採掘された原石の1割未満ではないかとおっしゃっていて、その大変さが少しですがわかったような気がします。

最後に八巻石材工業様の工場で製品を見学しましたが、こちらもサイズは限られるものの「斑」のある良材も提供できるそうです。


地肌が細かく風化にも強い、磨けば磨くほど艶が出る「伊達青糠目石」。高硬度で吸水率が低いのはもちろんのこと、半世紀に渡り採掘されてきた歴史が品質の良さを物語っている「磐梯みかげ」。東北を代表する2種類の「青みかげ石」はともに国内加工でしか提供していない真の国産墓石になります。興味のある方はぜひ当社までお問い合わせ下さいますようお願い申し上げます。

石材問屋・大徳石材工業株式会社 大代賢太郎
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