【梱包のままで本当に大丈夫?】当社が力を入れている『検品』の重要性について

杉並区荻窪の石材問屋・大徳石材工業の大代(おおしろ)賢太郎です。

当社は先週木曜日まで夏季休業でしたが、お盆中は各地で大雨による甚大な災害があり、ニュースでは山間にあるお墓にも大きな被害が出ているとの報道がされていました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

さて、今回はトップページにも当社の特徴として記載している「検品」について詳しく解説していきたいと思います。

当社には毎週のように国内工場はもちろん中国、インド、ベトナムから多いときでは数百切単位の石材製品が入荷してきます。


そして入荷した製品は基本的にすべて梱包を解き、厳しい検品をおこなっています。
※ただし数百枚単位の敷石などについては梱包のままお届けしておりますのでご了承下さい。

そんな厳しい検品の項目は以下の通りです。
①寸法が図面の指示通りに出来上がっているか。
②図面の指示通りに役物加工や仕上げがされているか。
③矩(直角)がしっかり出ているか。
④角が欠けていないか。
⑤見える部分にスリキズがないか。
⑥山キズ、ビリキズが発生していないか。
⑦石材内部や外的要因から発生するサビやシミが発生していないか。
⑧石塔や外柵1式で石目合わせや色合わせができているか。

改めて書き出してみると、チェックする項目が非常に多いですね。

なお、当社は屋内倉庫で天井クレーンが3台あり、目線の高さまで石材を持ち上げられることで素早く正確に検品することが可能となっております。


そして、このように厳しい検品をしていくと次のような欠陥が見つかります。

欠陥その①「角欠け」・・・木枠の中で石と石の間に緩衝材やヒモで保護されていなかった場合に多く、1ヵ所に角欠けがある場合はその相手も欠けている可能性があります。

欠陥その②「スリキズ」・・・木枠の中で石が動いてスリキズになったものより、作成過程でスリキズがあったものを見逃して出荷してきたパターンが多いです。特に黒みかげ石の場合は目立ちますので、見逃さないように検品しています。
欠陥その③「石目・色目違い」・・・以前は写真のような中間色の石種ほどこのような色違いが発生していましたが、ここ最近はG688のような板目と柾目がハッキリしているような白みかげ石でも外柵一式などで部材による石目の違いが発生していますので注意が必要です。

欠陥その④「山キズ・ビリキズ」・・・極希にですが、原石の段階で山キズが入っていたにも関わらず製品にしてしまったことで発生します。ヒビが入っているからといってこの部分から石が真っ二つに割れることは考えづらいですが、雨水を吸水すると徐々に黒ずんでヒビが目立つため見逃すことができません。このような白みかげ石の場合は特に見つけづらいので最も注意が必要です。
その他にも…これも希ですが、何かの拍子で角が欠けてしまったものを無理矢理その部分だけ磨き落とすことで修正したように見せかけています。しかし実物を確認するとその部分だけが1分程度凹んでいるのがわかります。(わかりやすい写真を撮ることも非常に難しいのです…)

また、ここ数ヵ月はベトナム産スーラオホワイトによる製品も増えてきましたが、非常に大きな黒玉や以前に比べ石目の変化が見られるようになってきました。(お施主様や石材店様に材質の特性を理解していただくことももちろん重要ですが…)

以上、当社の検品による欠陥の事例でしたが、この事例はここ数ヵ月にあった中の一部分で、その他にも多くの欠陥が見受けられました。

コロナ渦になり1年半ほど経過しましたが、今のところ中国工場やベトナム工場へ簡単には行くことができず、現地に駐在員や信頼できる検品員でもいない限り直接検品をすることが困難になっています。もし、そのようなスタッフがいてもすべての製品に目が届くことはないでしょう。
そのような中で、梱包ごと納品(木枠だけを外して納品しているものも含みます)をしている問屋や卸業者の製品が本当に何も問題ないのか、今一度考えていただければと思います。

欠陥のある製品を仕入れて現場の手を止めたくない、欠陥が出る度に工場へクレームを伝え加工修正の手配をするのが面倒、もっと安心して製品を仕入れたいとお考えの石材店様におかれましては、下記までお気軽にお問い合わせ下さいます様お願い申し上げます。

石材問屋・大徳石材工業株式会社 大代賢太郎
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