【原因は猫!?】外柵に発生したシミの除去をしました。大田区の寺院墓地

杉並区荻窪の石材問屋・大徳石材工業の大代(おおしろ)賢太郎です。

石屋なら一度は悩まされる石材に発生する「シミ」や「サビ」。
お得意先より「半年前に建立した外柵にシミが出てきたのでどうしたらよいか?」というご相談をいただきましたので、お話しを聞きながらシミ抜き作業をおこなってきました。
次の写真はご相談をいただいたときの状態です。
わかりやすく赤丸で印を付けましたが、茶色く変色しており、更に表面がやや痛んでいるように見受けられました。
ちなみにこの石材は当社で納めた東北603という比較的新しい石種で、まだまだ頻繁には流通しておりませんがやや吸水が目立つように感じます。
そのように聞くと吸水も多いし、使用頻度が少ない石材に問題があると判断される石材店様もいらっしゃると思いますが、実際にはそれだけでは判断が難しくシミができるまでの状況を推測することが重要になってきます。
石材のシミやサビには内部的要因と外部的要因の主に2つに分けられますが、内部から発生するものはほとんどがサビしかないので、サビ取り剤で反応がなければシミだと判断してもよいと思います。と言っても作業してみないとわからないので、実際は石材に優しい洗浄剤から始めて徐々に強力なものを使用することがほとんどで、今回もどの洗浄剤が効くのか試行錯誤しながら2時間ほどかけて選定していきました。
洗浄剤の選定ができたらキッチンペーパーに洗浄剤を染みこませ、なおかつ乾燥しないようにサランラップで覆い湿布をおこないます。
ちなみに湿布をする前の状況はこちらです。
うーん、やはりかなり茶色いですね。しかし今回は選定がうまくいったようで、数時間でかなりの効果を発揮してくれました。
作業後の写真がこちらです。
キレイにシミが抜けましたね。
ここまでシミが抜けると何となく原因もわかってきたので反対側も同様に作業をしてみました。
こちらが作業前の写真です。
そして作業後の写真です。
こちらも完全にシミが抜けました。

実はこのようなシミのご相談はこれまでも時々あり、当社が石材を納めていた場合はクレームとなることもありました。
その際は当社も専門業者の方にシミ抜きをお願いしていたので根本的な原因がわからずにいたのですが、今回現地でほぼ丸1日作業をすることでそれがわかってきました。
断定ではありませんが、恐らく原因は「猫の尿」だと思います。猫は縄張りを誇示するために壁などに向かって尿をすることでマーキングをし、それが習慣化してシミになったんだと推測しました。もし本当にそれが原因であれば、今後は猫が近づかないような対策をすることが必要になるでしょう。
とにかく無事にシミが抜けて私自身も石材店様もホッとしましたし、お施主様にはこれからも安心してキレイな状態でお墓参りしてしていただけるので本当に良かったです。

今回は無事解決しましたが、シミやサビも原因や発生してからの経過時間によっては除去できない場合もあります。
すべてをお答えすることはできませんが、もしお困りのことがございましたらお気軽に大徳石材までご相談下さい!

石材問屋・大徳石材工業株式会社 大代賢太郎
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